2011年9月28日水曜日

花を記憶する。


ぱっと湧いたイメージを、すぐにカタチにするよりも、
ずっと思いためてきたものを、じっくりと練って、
カタチにしていくことを大切にしたい。

この2年、ずっと思いためてきたことは、
植物との関係を、どうカタチにするかということ。
出てきた答えが、
花を記憶する、というテーマだった。

花びらに含まれる成分を布に付着させることで、
花という記憶を永らえる。
それを、身に纏ってもらうことで、
新たな花の展開が始まる。

植物は、花を咲かせることで、種という後継者を残す。
永遠の命。







2011年9月23日金曜日

モノゴト ハ ナガレルヨウニ


植物と向き合っているとき、自分の中に知らず知らずの間にたまってた
いろんなものが、すっと流れていくような気がする。

久々の大きな台風で傷んでしまった植物のメンテナンスをして、
掃除をして、水をたくさん浴びせると、なんとなく光がもどってきた。

秋の種まきにも、やっと取り掛かれる。
今日まいたのは、イタリアのルッコラとフランスのムスクマロウ。
丈夫に育ってくれればよいけれど・・・

最近、やっと肩の力が抜けてきて、
大事なことが見えてきた。
かつては、あんなに力が入っていたのね、と俯瞰できるぐらい。
そういうときは、スパイラル方式でマイナスに向かってしまう。
力が入ることで、学習していると思い込んでいたけれど、
もっと、自分の可能性を拡げる気持ちで、
自然の流れに乗っていけば、
いろんな方面から楽しいことや嬉しいことがやってくる。

今目指しているのは、
持続可能な
モノづくりに取り組むこと。
オーガニックの染織にも、菜園をつくることからやっていきたい
と願っているし、
生地にしても、それが作られている背景を伝えることはとても
必要だと思う。

服をつくることや、香りのものをつくることは、
野菜や花を育てることと、全く同じ。

気持ちよさを伝えることが、
自分の役割だと思っている。






2011年9月15日木曜日

コタエ ハ ジブン ノ ナカニ


3分11秒で、世界から21人の監督が、センス オブ ホームをテーマに
ショートフィルムを作り、奈良で上映された。
ナチスやソ連の侵攻のため、
リトアニアから難民として逃れた経験のある監督の印象的なインタビュー。
「故郷は、どこにもない。でも、自分が土地を愛することができれば、
そこが故郷になる。全ての答えは、自分の中にある。」

ホームHomeとは?
家。故郷。森。自然。そして地球。
どんな単位であっても、
答えは、自分の中で見いだすしかないのだ。
それが、最も尊いことなのだから。

2011年9月11日日曜日

秋の夜長


夜もだいぶ涼しくなり、なんとなく東京は秋。
そうなると、がぜんやる気が出てくる。
秋の夜長は、一年で最も好きな時期。
読書に集中することができるから。

昼間の近所の散歩も楽しくなり、
夜に読む本を探しに行く。
近所の大きい図書館は、
司書のセレクトやセンスがとても良く、
たいてい2週間に1度、訪れては、
10冊近く選んでくる。

ジャンルは、様々で、
最近のヒットは、
杉本博司という美術作家の本。
芸術の記憶を形にする、というアート性とそれを語る文章は
圧巻。

学ぶことや知ることは、
自分を磨く、一番のエッセンス。

2011年9月10日土曜日

真鶴


母と二人旅。
真鶴へ。
旅はどこがよいかと本屋でぱらぱらと雑誌をめくっていたら、
おはやしと呼ばれる森が、400年近く、真鶴という土地で、
住民の手によって育てられている、と、
一枚の森の写真と共に紹介されていた。

直感的に、ここは訪れてみなければ、と思い、
電車でことこと揺られながら向かう。

真鶴の駅を降り、小さな割烹料理屋に入る。
偶然の出会い。
鎌倉でアンティークのお洋服店を営む
とても大好きな夫婦が、目の前の席に座っていた。
お互い、なんで、ここに・・・と、
しばらくぼうぜんとしたのだけれど、
お店も住居も、秋に真鶴に移すのだとか。
なんというタイミング。

掛け軸の絵のように
上品に盛り付けられた、地魚のお寿司をいただいた。
いままでいただいたお寿司の中で、一番だった。
なんというか、ただの魚ではないのだ。

「魚を育てる森」として、大切にされているおはやし。
大きな樹木が海に影をつくり、魚に安息を与え、
林で濾過されたミネラル分を多く含む水が海に流れることで
味の良い魚が生まれるのだという。

店を出て、バスに揺られながら、
おはやしの入口にたどりつく。
予想通り、とても優しい森で、
ふかふかの土の上を歩きながら、
風や光や、波の音に耳を澄ませる。
全身、森に包まれているような、
安心感と気持のよさ。

二人が移り住む、というのも、
すごく納得がいった。

東京に戻り、母と二人、生ビールをごくごく。
あの魚は、すごかったね~と、言い合いながら、
文字通り、酒の肴にしながら、堪能した。








2011年9月2日金曜日

リスト


今週末にやりたいこと。

・マヨネーズをつくる。蒸野菜と共に。
・体の調子を整える。(肌とお腹)
・友人のフラショーを見に行く。
・写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンのエッセイを読む。
・パリジェンヌのキレイの秘密という本を熟読する。

週末、やりたいことをリストにしておくと、
ぼーっとして、何もできなかった・・・ということが
ずいぶん少なくなる。
なかなかの充実感。
願いをはっきりさせれば、
実現できることの証。

今月にやりたいこと。

・来春にUPするもののコンセプト、絵型。
・サンプルづくりの開始~キルティングのケットと伸縮素材の服。
・シャンプバー、ボディオイルのための情報収集と勉強。
・フラワー染めの実験。

半年後に実現したいことは?

・海辺の町に、小屋みたいな、
Laboを兼ねた、アトリエになる場所を見つける。
内装から庭まで、自分で仕上げる。
その空間で、
香りのものと、布のものを
実験しながら作りあげていく。

どこの海辺の町にするかは、
もう秘かに決めている。
その町に流れる風と、空が
ずっと以前から大好きだから。