2012年12月30日日曜日

冬の一日



ひさびさに、どっぷり風邪をひいてしまった。
風邪をひいたのをいいことに、
じっと、部屋に閉じこもって
読みかけのストック本を一挙に読みあさる。

12月に入ってから、ひそかに進めている
「香り」と「庭」の研究。
光溢れる部屋の中、
新たな気付きを得ることが多い。

エルメスの調香師ジャンクロードエレナは言う。

しっかりとして喜びに満ちた方法
存在感があってしかも軽やかな方法で
自分の創造物を表現するためには
空間と光が必要なのだ。


2012年12月17日月曜日

Trip at Matsue






色々な出会い、気付き。
旅するたびに想うけれど、
松江という、私にとって、また特別な場所ができてしまった。

山や湖、海。そして、多くの雲。
そこは、そこにしかない空気感とステキな人と
厳しいけれど、温かな自然があった。

また、春なのか、秋なのか
めぐるべき時が来るはず。




2012年10月28日日曜日

つむいでつながる


紡いだ糸が、おばあちゃんの手によって
形となって、心がこもった、あったかいものに変わった。

原毛から糸へ。
糸から編み物へ。
これから、どんな人に、どんな想いで届くのだろう。

創造・想像することは、楽しい。

2012年9月30日日曜日

tumugu



冬の展示会のために、毛糸を探しに街へ出た。

思ったような質感の糸にめぐり合えない。

ニットを編む知人に、お店の情報を聞いて、

高架したにある、その店に入った瞬間、

心ごと全部、わしずかみされたような、

ひさびさの興奮状態だった。

そこは、原毛の山だったのだ。

壁にかけてあるサンプルが、願っていた通りの質感だったので

それを願い出ると、

「それは、サンプルで、ご自分で原毛から手動の駒で
紡ぐんですよ。」

とあっさり。


簡単に覚えられるから、と、0から丁寧に紡ぎ方を教わる。

早速、家に持って帰り、やってみる。

紡ぎ始めると、どんどん無心になり、

心が落ち着くのだ。

次第に慣れてきて、気付くと、ミルク色のふわふわに仕上がった糸を見て、

久々の充実感を得る。

後日、作業をお願いしている友人から

「ぜんぜん毛糸が、足りない。2-3倍の量が要る。」

と連絡が入って、大慌てで紡いだ時は、

無心どころの騒ぎではなかった。。。


2012年8月26日日曜日

休日。




ひさびさの休日。

ちょっと、たまっていた書類を整理。
部屋を2日かけて掃除して、
色々なものを、「手放そう」と決めて
ぴったりそうなところへ送る。
じっくりと、会いたかった人たちに
ゆっくり会いに行ってみる。
観たかった映画を、
やっとDVDでまとめて観る。
家族に、暮らしの手帳を見ながら
丁寧に冷やし中華をつくってみる。
手紙を書いてみる。

こころの片隅にあったらしい
「休日リスト」を
一挙に実行してしまった感じ。。。

2012年7月22日日曜日

いよいよ。



8月の展示会の準備も、もう少し。

どきどきもするし、
でも、今回は、不思議と、
あったかい何かに包まれているような
そんな心持で、
8月が楽しみでしょうがない。

韓国で感じたこととか、
いままでの、小さな旅で感じたこととか
いろんなステキな人に会ったこととか、
大切なお友達のこととか、
なんというか、今までの自分の溜めてきたことが
うまくリンクしているような気もしている。

もうひと頑張り。



2012年6月15日金曜日

たそがれる


梅雨の晴れ間のきれいな瞬間。
きらきらとしたちょうどよいやさしい光と、つやつやした葉と嬉しそうに咲く花々。
大きく深呼吸をして、そんな楽しい瞬間を目にしながら、
いいことをたくさん思いつく。

8月のエキシビジョンの準備とその他のてんこ盛りのお仕事で
肩はパンパン、目はシバシバ、睡眠足らずの充分とは言えない状況でも
こころのつやつやさえ失わなければ、何とかなるし、
はっきり言って、幸せだ。

こころのつやつやは、
風を感じながらお散歩することで
生まれたりする。

つまりは、うまくたそがれること。
それだけでいい。


2012年6月10日日曜日

韓国へ

はじめて訪れた韓国は、人々が生み出すエネルギーに満ち溢れていた。

ソウル生まれの友人がはじめに案内してくれたエリアは、
岩でできた山と、大きな川と、アップダウンの激しい坂道。
韓国の人たちは、とにかくよく歩いている。
そして、歩いていると、なんとなくその土地の空気感みたいなものが
ちょっと分かってくるから面白い。

今回の旅の目的は、山のふもとにある尼寺と大きな生地問屋街。



尼寺では、それぞれの人がそれぞれの想いを抱えて、
ひたすら祈りを捧げている清い姿が印象的だった。
みんな、何を祈っているのだろう。
私も、心をからっぽにして、軽く目を閉じてみた。
その空気感で、心がいつの間にかフラットになって、緊張が取れた自分がいた。
そこでは、お昼御飯を頂くことができる。
数種類のナムルをご飯の上に載せてコチュジャンを添えて頂く。
ひとつぶひとつぶをかみしめながら。
気持のよい風が吹く、やさしい場所。

近くには、古い家を改装した茶屋があり、果物茶やら10種類以上のお茶を飲める。
身体が芯から温まり、そしてとても美味しい。
気付くと茶屋には、男性の姿はなく、女性たちが1時間以上話し込んでいる様子。
万国共通、女性に必要なのは、会話とお茶とお菓子だ。

尼寺を下ると、市バスに乗って南門市場にある籠のお店に行く。
そのお店は、100年近く続く籠専門店。
とにかく編みが素晴らしい。規則的な編み模様と、手触りと、そのたたずまい。
完璧だった。中でも、籠作りで有名な村があり、
今では作り手がおじいちゃん1人だけになってしまったという、美しい造形のその籠は
どんどん色がいぶしてきて、使い込むほどよくなるという。
昔は、嫁に行くとき、お米など大切なものを入れて、
両親が贈り物として持たせたものなのだとか。
ずっとずっと、大切にしますと、店主に告げた。


そして、友人に、最近おすすめの西側のエリアに連れて行ってもらう。
アートギャラリーやブックショップ、質の高いカフェがあり、とても静かな場所だった。
ブックショップでは、韓国の写真家による写真集を2冊手に入れた。
そのうち1冊は、チェジュ島というとても美しい島の写真だった。
私は、この街並みで実は一番気に入ったのが、お店の窓ガラスだ。
焼き物の青磁のような、翡翠のような色で、
透明ですべてが見えてしまうガラスではないところが
ムードがあり、すごく趣きがあってよいのだ。
今の旬の韓国の姿。

その夜は、鳥の中にもち米がたくさん詰めてあるサムゲタンのスープを食べに。
1年分の栄養を取った、という印象。
友人は、夏の間にあともう2回食べるという。
韓国の風習なのだとか。すごいエネルギーだ。

そして、次の日の朝。
東大門という、大きな問屋街へ。
大きなビルの中に、いくつもの布関連の問屋が入っていて、
とにかくみんな「仕事」。
片手に、何反も生地を抱えるアパレル関係の人や、
生地を飛脚のように運ぶ運搬のおじさんでとにかく溢れている。
友人に通訳してもらいながら、どんどん生地をカットしてもらう。
レース専門店から、シルク専門店、ニット生地専門店など。
生地のレベルの高さ驚く。
そして、なにより扱っている人の目が真剣で、それぞれの人がステキだった。
この人が作っているから、大丈夫、という安心感がある。

そして、これから、その生地をどう形にしていくのかが楽しみだ。
でも、そこには、韓国の人たちのあったかい想いが、
ギュッとつまっているはずだ・・・












2012年2月19日日曜日

水の光

この週末は、ひさびさのお休み。
庭の教室のあと、すぐ近くにあるとっておきの場所に向かう。
麻布にある、HIGASHIYA。
禅の世界のような内装の和菓子の店と
お茶が飲める小さなスペース。

音楽は、窓際から聴こえてくる、水の音と風の音。
とても静かなその場所は、
自分の心の波も、静かにゆるやかにしてくれる。

麻布は、昔から水の土地として大切にされてきた、
東京のオアシスのような場所でもある。
近くに、小さな神社もあって、
気持のよい風が流れていた。
大きな水甕が2つ。
ずっとこの土地を守ってきた場所。

ふと見上げると、水面に光が当たり、
壁面にゆらゆらと水の光が現れた。



2012年1月29日日曜日

やっとできた


習得するのに、約1カ月。
追求すればするほど、奥が深すぎて、
そして、レベルが高い。

パターンや縫製をお願いしていた
友人macoちゃんに、個人レッスンをお願いして、
コツを教わり、あとはひたすら、部位別に縫製とカットを学ぶ。

設計図を読み解くように、
パターンを読み解かなくてはいけない。
でも、そこには、洋服のこれまでの歴史、意味がたっぷり詰まっているのだ。
工程を100回近く頭に入れながらの作業。

なんとか、やっとの思いでスタンダードなシャツを仕上げる。
ドレスシャツをちょっとアレンジし、
襟と台襟(襟と本体をつなげる部分)の形の調整、
縫ってはほどき、微調整を何十回と繰り返す。

私は、世の中のテーラーのすべての人を
こころより尊敬します!
という結論に達した・・・・

なんとか、仕上げたシャツは2/3アトリエキカにて・・・

2012年1月25日水曜日

東京の朝


2012年になってから、毎日、朝5時に起きて、
作業をしている。
朝早く起きて、夜11時までには布団に入る。

その理由は、
東京の朝が好きだからだ。

空気が澄んでいて、
光で溢れているから。
1日のスタートには、5分だけ窓を開けて、
風を通す。

今週末が展示会のための
縫製の仕上げのMAXだけど、
この朝時間の習慣のおかげで、
心身ともに、シュッと、
エネルギーに満ちた感じを持続している。