2012年9月30日日曜日

tumugu



冬の展示会のために、毛糸を探しに街へ出た。

思ったような質感の糸にめぐり合えない。

ニットを編む知人に、お店の情報を聞いて、

高架したにある、その店に入った瞬間、

心ごと全部、わしずかみされたような、

ひさびさの興奮状態だった。

そこは、原毛の山だったのだ。

壁にかけてあるサンプルが、願っていた通りの質感だったので

それを願い出ると、

「それは、サンプルで、ご自分で原毛から手動の駒で
紡ぐんですよ。」

とあっさり。


簡単に覚えられるから、と、0から丁寧に紡ぎ方を教わる。

早速、家に持って帰り、やってみる。

紡ぎ始めると、どんどん無心になり、

心が落ち着くのだ。

次第に慣れてきて、気付くと、ミルク色のふわふわに仕上がった糸を見て、

久々の充実感を得る。

後日、作業をお願いしている友人から

「ぜんぜん毛糸が、足りない。2-3倍の量が要る。」

と連絡が入って、大慌てで紡いだ時は、

無心どころの騒ぎではなかった。。。