2011年8月27日土曜日

Flower Flower Flower



姫ひまわりという、ちいさなタンポポのような花たちで、
レイを作った。
小さな小さなお花たち。

気持のよい風が吹く、
ファーマーズマーケットの一角で。

ニードルという長い針に
花の大きさや向きを確認しながら、
5個単位で挿していく。
針の後ろに結ばれた糸に花をそっと落としていく。

花と向き合う、無心の時間。

レイは、花のアートの極致。







2011年8月26日金曜日

Hope


イラストレーターの友人である、ゆかちゃんに会いに行く。
相模湾の港町。
あまりにも空の色とむくむくの雲がきれいで、
いつもの通り、上ばっかり見て歩いていた。

夏の終わりを名残惜しく思いながら、
ビールをごくごく。
新鮮な魚と共に。
あー、幸せの極み。

ゆかちゃんとは、いろんな話ができる。
いつもレベルの高い仕事をする彼女だけど、
先日のHawaii展は、まさに圧巻だった。
仕事を超えた何か大切な物のために、
自分の奥底にある力を使い果たしたんだと思う。
そして、その力のわけみたいなものを
今日はじめて知った。
心が震える感じだった。

私も彼女も、この仕事に関しては、
まったく、我やじぶんのよけいなこだわりみたいなものは
捨て去っていたと思う。
失われていく何かのため、
土地の恩恵について感謝する気持ち。
そのために、お互い使い果たした。

それで、これからの方向性について、
ゆっくり会話を通して考えることができたのだけど、
一言で、Hope~望む、こと。
自分が暮らしていく土地に、希望を持つことだ。

映画、Milkでも、何度も出てきた言葉が、
そういえばHopeだった。
どんな状況でも、Hopeをもつこと。
それが、後世のためになるんだと言って
この世を去った、Milk。
いまでも、Milkの土地、サンフランシスコでは、
Milk記念日がある。
それは、きっと、サンフランシスコの市民が、
その地を培ってきてくれた人たちに対する感謝と
Hopeをもつことを再確認するためなのだと思う。

みんながHopeを忘れないように。





2011年8月25日木曜日

リスト


久々に、すこしまとまったお休み。
休みの間にしたいことを考える。

そういえば、
感覚を磨くために、
やりたいこと、
感覚的に心地よいと思うことを
リストにすると、大切なことが見えてきてよいのだとか。
大事にしていきたいこと、
自分の方向性、
自分の在り様、
そんなことが、クリアーになるらしい。
書くことは、前に向かっていくための、
自分自身との会話。

私自身が、具体的に今したいことは、
・秋の庭の準備、種まき、花の球根を探す
・レイモンド・カーヴァーの短編集と詩集を読む。
・ジャムを作り、パンケーキを焼き、淹れたてのコーヒーと共に食すこと。
・1950年代~60年代をフューチャーした映画を見ること。
できれば、イギリスの俳優が出演するもの(英語の発音と言葉の響きが綺麗だから)を
集中的に観る。ファッションやアートを観察しながら。
・好きなテイストのワインを見つける。
・ソロのチェロを聴く。
・オールインワンのウェアと、ドレープの美しいジャージニットのミニワンピースのパターンをつくる。

というわけで、今夜は、
ガス・ヴァン・サントのMILKを観て寝よう。
最近のヒットは、トム・フォードのシングルマン。
脚本といい、音楽といい、もちろん衣装も、俳優も、
ここまで完璧な世界感は、数年ぶり、と思えるぐらいの
できの良さだった。





2011年8月15日月曜日

記憶から、イメージする



行った先で、どこがよかった?
旅の後、よく聞かれることかもしれない。

そういうとき、返答に困ってしまう。
なぜなら、観光目的で旅をしたことがないから。
ピンポイントで言葉が出てこないのだ。

そのかわり、すごく印象的な風景やその場で感じた濃密な空気感は、
10年以上前のことでも、昨日のことのように覚えている。

それは、日常でも同じことで、
私の場合、人を見ていることも多い。
とくに、かわいい人。
かわいい人というのは、
どこにでもいるような、綺麗で、というかんじではなくて、
その人自身にしか出せないような空気感を持っている女の子。
そういう子は、シルエットだとか、しぐさだとか、
着ているお洋服の感じとか、だいたいトータルで記憶している。

それで、お洋服のデザインだとかを考えるとき、
そういう子が、たとえば、海辺を散歩している感じ、だとか、
あらゆるシーンを想像する。
この場面では、こういうものを、さらっと着ているかな、とか。
ある種のストーリーみたいなものがイメージできると、
デザイン画に起こせる。

デザインは、イメージがすべて。。。






2011年8月12日金曜日

眠ること。


Hawaiiを旅していたとき、毎晩、ホテルのプールサイドに出て、空を眺めていた。
星をみたり、風を感じたり、ヤシの木が揺れる様なんかを見ていた。
それは、とても不思議な感覚で、空と自分と地が全て一体になった感じで、
自分がどこにいるのか、よくわからなかった。
そうして夜を迎えると、次第に眠くなってきて、ベットでゆらり。
Hawaiiにいる間は、
毎日早寝、早起き。朝6時には自然に目が覚める。

日本に帰ってきてからも、その感覚を忘れることができず、
夕方になると、空ばっかり見ている。
雲の形だとか、光だとか、夕日がつくる光の情景は、
どんな芸術よりも、本当に美しいと思う。

福岡県に星野村という、星が最高に綺麗で、
天文台に泊まりながら星を見れるという話を聞いた。
福岡にいる、知人にその話をしたら、
星が綺麗なところは、九州中、いっぱいあるのよと。
ふーん、そうなんだ。

夏が終わり、涼しくなったころ、
星を見に、福岡まで行くことになった。

禅の世界では、自然と一体になることが、
悟りの境地だとか。
自分を解放して、新たな自分に気付くこと。
答えは、自分の中にある。

眠ることも、本来、そういうことなのかもしれない。

今は、眠るときのためのモノを作るために、
日々、根っこになる考え、素材、アイデアを
考えている。
眠りってなんなんだろう、とか、
心地よさってなんだろう、とか。

それは、いつも、夕方空を眺めながら、
ふっと湧いてくることだったりする。

さて、眠りますか。




2011年8月11日木曜日

原点に、帰る。


久々に、茅ケ崎に行った。
自分にとっては、大切な仲間たちとの、ものすごく濃密で、宝物みたいな土地。
27歳から4年間、私を育ててくれたところ。

友人が、茅ケ崎の海岸で、アウトリガーカヌーのレースに参加するとのこと。
海岸沿いには、ランニングコース(理想的な)があるので、せっかくだからと、ウェアとシューズをバックにつめこんで、
出発。

西から東へと、フォームを確認しながら、ゆっくりとウォーキング&ラン。
風が、すごく心地よい。
東側につくと、綺麗なカヌーが海岸に到着した。

友人のゴールしたときの顔が、本当にすてきで、思わず、こっちも笑ってしまう。

茅ケ崎の、濃密な時間を共にすごした友人の1人も、自転車で到着。
シャワーをあびて、ビールを飲みに。

思い出の道、風景、風、海。
すたすた友人と歩きながら、
この土地が、守ってくれていたんだな~と、ノスタルジックな気持ちになった。

茅ケ崎は、当時、仕事仕事仕事、朝から晩まで、仕事漬けの日々で、
空なんか、ちゃんと見れていなかったし、
空気の心地よさも感じ取れていなかった。
ちょっとだけ、大人になった今は、よくわかる。
ここだったから、あんなに奇跡みたいなことができたんだな~と。

これまでと、これからを考える。
そのとき、原点の風景は、
自分にとって、とっても大切な存在になっていることに気付く。

4年間という期間だったけれど、
私には10年分ぐらいの時を過ごしたぐらいの想い。

みんなありがとう。
今の私があるのは、みんなのおかげですよ!